R1word's diary

R1WORD’s ある一話

ピカチュウ怖い

 

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とある、公園の茶店で、植木職人の与太郎と弟子の熊吉が

食事をしています。

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熊吉「!この暑いのに、釜揚げうどんですか?」

与太郎「暑いときに熱いのが、いいんじゃねーか」

   与太郎、ずるっと、うどんを、すする。

 

与太郎「あっつ!! あちゃ、ちゃちゃ熱い!あちーよ

   おやじ! これ熱すぎだろ!」

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   と店の中にいる遠くのおやじにむけて大声をだす。

   熊吉、鼻で笑いながら、

熊吉「熱いもの好きにしては、猫舌じゃーね~情けない」

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  熊吉、笊うどんを前に、スマホで写真を撮っている。

与太郎「熊吉! てめーは、いいから、さっさと食いやがれ!

   そんなに、ぱしゃぱしゃしてたらな、ぱしゃついて

   食えなくなるぞ」

熊吉「ぱしゃついて?それを言うなら、パサついてでしょ」

与太郎「うるせーよ、ぱしゃついてようが、ぱしゅついてようが

   うどんは、こしがあっての食いもんだ!とっととくいやがれ

   鉄は熱い内に叩け、うどんは熱い内に食え、なんでも熱い

   内が良いに決まってるってやつだ」

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   与太郎の話を聞く気もなく、相変わらず、写真を撮る熊吉。

 

   与太郎、周囲を見渡すと、ここでも、そこでも、スマホ

   夢中になっている姿が見える。

 

与太郎「おい!なんでー、熊吉、みんな、飯食うまえに、写真をとるの

    が流行りなのか?」

熊吉「あーあれは!今はやりの『ポケモンgo』ですよ」

与太郎「ぼけもんゴー?なんだそいつぁ!徘徊老人で探すやつかい?」

熊吉「それは、それで、いいですね。売れそうですよ。まあともかく、ポ・ケ・モ・ン 

   ポケットモンスター ゴーって言うアプリ、ゲームですよ」

与太郎「あーそういやあー、色々問題になってるあれか!」

熊吉「ですね」

与太郎「いやだねー、あんなの俺にとったら、いい迷惑だ」

熊吉「なんでですか」

与太郎「俺は、熱いものを熱い内に食う、旬のものはその季節に

    夏は蝉、秋は鈴虫に耳をかたむける、これが日本人って

    もんだ、そこへだよ! ピコんピコんとかパコンパコン

    だかしらねーが、公園で寝転んで転寝してる所に来られた

    日にゃー、たまったもんじゃねーな、第一、あんなこまい

    硯みてーなもんよ、書道がきらいな俺様にとって、虫唾が

    走るってもんよ」

熊吉「風流きどって、時流におくれちゃ、やぼって言わないんですか?」

与太郎「うるせー嫌いなもんは嫌い、おめーさんだってそう言うのあるだろう」

熊吉「ないっす!」

与太郎「ねーって? 一つ、はあるはずだ、な?例えば蛇とか」

熊吉「蛇?蛇なんか頭に巻いてね、頭痛の時には最高ですよ」

与太郎「蛇を頭に?」

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熊吉「なんて言ったって、きゅーっと自分で締め付けてくれるますから」

与太郎「じゃ あれだ、ホラー映画なんてどうだ?」

熊吉「あれは、お笑いですよ。家のカミさんの寝顔のほうがもっと怖っす」

与太郎「ほれみろ!あるじゃねーか?」

熊吉「それは、くらべてのことです。新婚の僕らにとっては

   怖い寝顔も愛しく見えます」

与太郎「熱いものでも、お前さんのお熱いお話は

    頂けないね、ああ言えば、こう言う、とに、嫌なやつだね」

熊吉「あ!あったあった!ありました」

与太郎「なんだい?」

熊吉「最近、会社の電子レンジが調子悪くてねせっかくの愛妻弁当

  白飯が強くなって、あれはとても強いですね」

与太郎「そいつぁーな、硬いって意味の強いだ、ったく」

 

熊吉「そうだ、今思い出しました」

与太郎「おーおーあるじゃなえーか、やっぱり えー?」

熊吉「いや、でも、これは、口に出しただけでも、気分が…」

   その場でクラクラと倒れこむ熊吉

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与太郎「おい!大丈夫か?顔色がわるくなってきたような、おい?

    で、なんだそいつぁー?」

 

熊吉「いや、でもこれだけは…思い出さないように、口に出さないように

   心のカギをしめて、記憶の奥底に埋もれさせていたんです。」

与太郎「いいから、言ってみたらすこしは、楽になるかもしんねー

    なんだ、今言うシルフィーだかセルフィーだか言うじゃねーか?

    ほら!」

熊吉「ピ・ピ・ピカチュー!わーだめだ」

   と言ってその場にうずくまる熊吉

与太郎「ピカチュー?雷か、なんかの親戚か?」

熊吉「わー!ピカなんて聞いただけで、恐ろしい、寒気が…」

   与太郎にやりと笑い

与太郎「なんだい、そのピカチュウってのは」

熊吉「例の流行りのポケモンゴーに出てくるキャラクターです

    あ~だめだもう」

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与太郎「(小声で)こいつぁーいいこと聞いた。これで熊のやつ

    震え上がらせてやりゃー良いんだ!」

   与太郎、店の奥の主人と話し

与太郎「熊吉、おやじに、みせの奥で寝られるようにたのんだから

    そこで、少し休んでいくと良い」

熊吉「すいません。このスマホも持っててくれますか?

   ピカチュウが出てきたら、死んでしまうやもしれませんので」

   与太郎、熊吉を店の奥につれて行き、店の周囲集まる

   スマホ片手にした人々に声をかける。

与太郎「兄さん、このスマホピカチュウ入れるにはどうしたらいい?」

お客1「この公園だと、ここと、ここなんか、取れるらしいです」

与太郎「取れる?」

お客「その場にいって、このスマホをかざして、ここを押せばいいんですよ」

与太郎「ほうほう!なんだ簡単じゃねーか、おし!あんがとよー」

   与太郎急いで、店を出ていく。

 

 

   しばらくして

 

 

与太郎「はーは~!あ~これであいつの怖がる顔が見れるってもんよ」

   と店に汗を拭きながら入ってくる。

   与太郎、熊吉の寝ている部屋にスマホ置き、襖の間から様子を伺う

   熊吉、布団の中で、ピコンピコンと音を立てながら

熊吉「わー怖い!わー怖い!こんな所にもわーだめだ!」

   と笑いながら布団がはだけ、満面の笑みの熊吉

与太郎「なんでーちっとも怖がってねーで、喜んでやがるぞ」

   お客1が与太郎に近づき

お客1「ピカチュウはレアキャラなんで、ポイント高いんですよ」

与太郎「な・な・って、はめやがったな、あん畜生!」

   襖を勢いよく開ける与太郎

与太郎「よくも人をだましやがったな!えー本当は何が怖いんだ?えー?」

熊吉「えーとですね、そろそろ、目薬が怖いです」

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